吉井川西岸にある3基の灯籠からなります。うち1基は金比羅灯籠で、嘉永7年(1854)の刻字があります。もとは高瀬舟船着場にあったものです。残る2基は内宮・外宮と刻まれた灯籠で、明治元年(1868)の刻字があります。いずれも中須賀の東端に建てられていたものといわれています。中須賀は、吉井川の川湊として栄えた場所で、鉄道等の開通によりその役割を減じた後も昭和10年代頃まで常夜灯として点灯されていたとのことです。灯籠には、近在の人々をはじめ、遠くは播磨地域の人名もあり、当時の人・物の物流や、信仰などを推し量ることができます。
出典:(参考文献)津山市教育委員会(2008)『津山市の文化財』89頁