岡山市の上水道は、民生用としては全国でも7番目の早さで着工されました。三野浄水場はその時建設され、旭川の水を第一取水場から取り込み、浄水場で濾過(ろか)した水を半田山(はんだやま)山腹の配水地に設置された配水池にポンプで送り、そこから市内に供給していました。
現在、水道記念館として一般開放されている赤煉瓦の建物は、旧ボイラー室・送水ポンプ室です。玄関上の看板には、水の徳は永遠に続くという意味の「坎徳無窮(かんとくむきゅう)」の文字が掲げられています。操業当時の普通沈殿池と緩速濾過池(かんそくろかち)2基は現役です。
創設から110年経った今も岡山市内に水道水を送り続けています。
出典:「あなたの街の近代化遺産ガイドブック」岡山県教育委員会