岡山城を築いた宇喜多(うきた)秀家が、岡山城直下の旭川に当時木製の京橋を架け、山陽道もこの橋を通ることにしたのは文禄2(1593)年です。以来、この場所は岡山の交通の要衝となりました。
近代になって、旭川西岸に通行を開始していた路面電車を通すことも前提に、鉄桁(てつけた)・鉄柱の橋に架け替えられたのは大正6年です。以後、大正11(1922)年に拡幅され、その翌年に路面電車が通ることになりました。鉄筋コンクリート床版の設計としては日本でも早い時期のもの、また鉄管柱の橋脚を持つ道路橋としては、全国でも2例しか残されていない貴重な橋です。現在でも路面電車が橋上を通っており、架橋から約100年経った今も現役です。土木学会選奨土木遺産に選ばれています。