岡山市庭瀬の足守川流域にある半役排水機場の一画に残された鉄筋コンクリート造のアーチ型の樋門です。このような形の樋門は県内には例がなく、ユニークです。樋柱の上には、半球状の飾りが載せられ、アーチ上部に右から左への横書き文字(戦前の書き方)で、名称と完成年が記されています。
現在は、アーチ部分のみを残して使用されていないため、かつての現役時代の構造やどのような使われ方をしていたか、はっきりとしません。しかし、児島湖が淡水化される以前はこのあたりまで海の潮が上がってきていたことが分かります。
この他、この周辺には、岡山市延友・今保に、汐樋、前樋、梶ケ野樋、日の輪樋門などがあります。 出典:「あなたの街の近代化遺産ガイドブック」岡山県教育委員会