半田山配水地は、三野(みの)浄水場の北西約650mの半田山中腹海抜48mのところに造られています。三野浄水場で濾過(ろか)された水がこの半田山配水地へポンプで送られ、その後、自然勾配(こうばい)を利用して当時の全市に配水されました。
当初は2基の築造(第1・2号配水池)でしたが、大正8(1919)年に第3号配水池が増設されました。本体は直径約20m、水深約4mの円形型で、水道施設としては全国で見ても珍しい形をしています。内部に光が入らない構造で、水温と安定と藻類の発生を防止します。地上部に出た部分の外周壁は煉瓦造で、通気用の開口部のデザインも伝統的技術に忠実です。
出典:「あなたの街の近代化遺産ガイドブック」岡山県教育委員会